南の天と書いてナンテン(南天)、正月や祝い事に登場するナンテンだが、縁起木で「難を転じる」という意味がある。
常緑樹ですが、冬の寒さにあうと、葉が赤く紅葉する。ナンテンの幹は、普通の木のように形成層の活動によってできたのではなく、茎が太く成長するにしたがって、木のように固くなったものである。艶のある葉とたわわに実る赤い実が喜ばれ、庭木や生け垣、鉢植えなどに利用されている。ナンテンは不浄を清めるということで、トイレの外に植えてあったり、方位避けとして庭の鬼門に植えられたり、お祝いの赤飯にナンテンの葉を置く風習があったりする。果実は咳止め効果のあるアルカロイドが含まれる。葉の含有成分タンニンには消炎、制菌効果がある。赤飯の上にのせてあるのはこのためである。
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