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<北海道大学ポプラ並木>
平成16年(2004)9月8日、北海道に上陸した台風18号の最大瞬間風速50mにもおよび強風になり、北海道大学構内の樹木約1,900本、植物園の樹木約500本が倒木等の被害を受けた。
北海道大学のシンボルとして、学内外の多くの皆様から親しみ愛されてきたポプラ並木も51本のうち19本が根元から倒れ、8本が幹だけを残して傾くなど大きな被害を受けた。
ポプラ並木の被害がマスコミを通じて全国に伝えられると多くの皆様から再生を願う手紙と義捐金の申し出が相次いだ。ポプラ並木が北海道大学の教職員・学生・同窓生だけではなく、まだ訪れていない方も含めて、皆様の心の中に大きな根をおろしていることを改めて認識した。
ポプラ並木再生の方針は、早急に決めたところだが、その再生手段については学内で活発な議論があった。老木が倒れたのは残念であるが自然の摂理であるので若木で再生を図るべきであるとの意見や、全体の復元は難しくとも根を付けたまま倒れているポプラは、立て直しに挑戦すべきである等々であった。このような議論の前提にあるのは、ポプラ並木が北海道大学のシンボルであると同時に、北海道を代表する貴重な歴史的・観光的資産であるという紛れもない事実です。
北海道大学が英知を結集して決めたポプラ並木の再生方法は、北海道大学の基本理念の一つである「フロンティア精神」に満ちあふれたものです。それは、根元から倒れた19本のうちから倒れた際の震動が少なく再生の見込みが高かった1本30トンもあるポプラ2本を立て直し、残りは、並木のポプラの枝を土に埋め込み育てている若木を植えるというものだった。
北海道大学関係者だけでなく、札幌市民をはじめとする全国の皆様と一体となったポプラ並木再生事業は、札幌農学校創設以来129年の歴史を有する北海道大学の歴史に新たな1ページを加えることになります。(平成17年6月1日) |
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