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東海道本線が御殿場経由の時代、急勾配のある箱根越えで活躍した「マレー」式機関車
●大きな牽引力を得ながら曲線を通過できるように「間接式台枠」を採用
●高圧シリンダーで使用した蒸気を低圧シリンダーで再び活用する「複式」を採用
●2組の走り装置のうち、前方が左右に可動する「マレー式」を採用
●出力を増やすため、蒸気の中の水分を除く「過熱式ボイラー」を採用
番号 |
9856(9850形式) |
製造年 |
大正元年(1912) |
製造所 |
ヘンシェル&ゾーン(ドイツ) |
全長 |
18.9m |
<東海道の難所、箱根越え>
国の発展とともに、明治末期、重要な幹線である東海道本線の輸送力増強が求められた。動輪の数が多い大型蒸気機関車を走らせるのは、カーブが曲がりにくくなるため、曲線の多い日本の線路には向かない。
そこで、明治44年から(1911)動輪を関節的に配置して輪数を増やし、強力な牽引力を得る「マレー式」機関車をアメリカやドイツから輸入し、東海道本線の難所である箱根越えなどの急勾配区間の導入した。「マレー式」で機関車の力は向上したが、その後、国産の優秀な過熱式機関車が登場すると、構造が複雑な「マレー式」機関車はつかわれなくなった。 |
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