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御料車とは、天皇・皇后陛下などの旅行に使用される専用客車です。御料車の内外装は各時期の美術・工芸技術の粋をこらして製造され芸術性の高い豪華なものとなっている。
<1号御料車>(初代)
●最初の御料車・明治10年(1877)、京都〜神戸間開業式に使用
●木製・2軸車
●イギリス風の中に和風を調和させた芸術性の高い室内装飾
●明治9年(1876)イギリス人技師の監督のもと神戸工場で製造
●国指定重要文化財(2003年指定)、鉄道記念物(1958年指定)
●現存する最古の客車 |
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<2号御料車>(初代)
●九州鉄道が輸入した唯一の外国製御料車
●木製・2軸車・モニタールーフ
●裾をしぼった幅の広いヨーロッパ風の車体・開放デッキ・曲面ガラスを使用
●ドイツ製のテーブル・琥珀織りの天井
●明治24年(1891)バンデル・チーベン社(ドイツ)を通じて輸入、小倉製作所(現・JR九州小倉工場)で組み立て
●明治35年(1902)に熊本県で陸軍大演習が行われた際に、明治天皇」が御召車として使用
●鉄道記念物(1963年指定) |
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<7号御料車>
●大正天皇の即位礼に際し、天皇・皇后の御乗車として製造
●木製・3軸ボギー車・ダブルルーフ
●基本形客車(中形ボギー車)に準ずる大きさ
●螺鈿や蒔絵細工を多用し、大正時代の御料車の中でももっとも豪華で芸術性の高い車両
●はじめて独立した御剣璽奉安室を設置
●大正3年(1914)新橋工場で製造
●鉄道記念物(1967年指定) |
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<8号御料車>
●大正天皇の皇后・貞明皇后用として製造
●木製・3軸ボギー車・ダブルルーフ
●7・9号御料車とともに製造
●絹張りの内装
●大正5年(1916)大井工場で製造
8号御料車は昭和10年(1935)廃車後、昭和31年(1956)に解体されたが、この女官室だけが昭和36年(1961)から交通博物館に展示されていた。室内装飾の一部は展示の際に手直しされている。 |
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<9号御料車>
●最初の独立した食堂御料車
●7号御料車に付随する食堂車として製造
●木製・3軸ボギー車・ダブルルーフ
●食堂内は格天井作り。内装はすべて桑の用材を使用(無色漆塗り)
●大正3年(1914)新橋工場で製造
●鉄道記念物(1969年指定) |
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<10号御料車>
●国賓用展望御料車
●大正11年(1922)イギリスの皇太子来日時に国賓用として大井工場で製造
●木製・3軸ボギー車・ダブルルーフ・展望デッキつき
●最初の大形御料車
●和風の意匠・絹張りの展望室
●鉄道記念物(1969年指定) |
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<12号御料車>
●昭和天皇の摂政官(天皇に代わって執務する)時代に御召車として製造
●木製・3軸ボギー車・ダブルルーフ
●最後の木製御料車
●絹張りの天井・洋風の内部装飾
●大正13年(1924)大井工場で製造
●鉄道記念物(1969年指定) |