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<人生劇場望郷篇 比翼塚の章より>尾崎士郎
「仁吉が男になるかならぬかの境目は、荒神山の勇ましい働きぶりぢやなくつて、あの女房が、だまつて三下り半をおしいただき、長いあひだお世話になりました、といつてかえつてゆくうしろ姿を心で伏し拝みながら、さア行かうと立ちあがつたときの切ない気持ちの中にあるんだよ」(源徳寺にある碑文)
「 人生劇場 」
作詞 佐藤惣之助 作曲 古賀政男 唄 楠木繁夫(村田英雄)
一 |
やると思えば どこまでやるさ
それが男の 魂じゃないか
義理がすたれば この夜はやみだ
なまじとめるな 夜の雨 |
二 |
あんな女に 未練はないが
なぜか涙が 流れてならぬ
男ごころは 男でなけりゃ
分かるものかと あきらめた |
三 |
時世時節は 変わろとままよ
吉良の仁吉は 男じゃないか
おれも生きたや 仁吉のように
義理と人情の この世界 |
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