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新島襄旧邸は、同志社の創立者新島襄の自邸として建設されたもので、明治11年(1878)に竣工したと伝える。また、設計は宣教医テーラーの助言のもとに新島自身が行ったといわれている。
建物は木造2階建で、北側に平屋部分が付属する。外観はコロニアルスタイルを基本としているが、細部装飾がほとんどなく、真壁の白い壁面に配された茶褐色の木部が単純明快な美しさを見せている。また、この建物はいわゆる洋風建築に属するものの、畳敷や箱階段などの伝統的手法も用いられている。日本人の設計により、日本人のために建てられた明治時代初期の洋風住宅として、さらに新島襄の住宅遺構として貴重である。
同じ敷地内に建つ付属屋と門は旧邸と同時期のものであるが、これらは伝統的な様式で建っており、旧邸と合わせて住宅の洋風化のあり方を示すものとして注目される。
また、旧邸に残る家具57点はこの建物が住宅として使われていたときのもので、簡素な屋内意匠とよく調和しており、なかでも国産の洋家具は、明治時代初期における家具技術を示す資料としても価値が高い。 |
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