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〜三学戒〜
少而学則壮而為有
壮而学則老而不衰
老而学則死而不朽 |
少くして学べば 則ち壮にして 為す有り
壮にして学べば 則ち老いて 衰えず
老いて学べば 則ち死して 朽ちず
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若い時に学べば、大人になって世のため、人のために役に立つ人間になる。
中年になって学べば、年をとっても衰えない。いつまでも活き活きしていられる。
年をとって学べば、死んでも腐らない。その精神は永遠に残る。 |
佐藤一斎は、安永元年(1772)、岩村藩家老の二男として生まれ、儒学を修め、70歳のとき、昌平坂学問所の儒官となった。門下生は三千人にも及び、佐久間象山(松代藩)、山田方谷(備中町山藩)、渡辺崋山(田原藩)などから、のちの明治維新を導いた勝海舟、阪本龍馬、吉田松陰などの幕末の志士たちにも多大な影響を与えた。西郷隆盛が島流しにあった獄中で座右の銘とした言志四録(「言志録」)・「言志後録」・「言志晩録」・「言志耋(てつ)録」から101か条を選び筆写した「手抄言志録」は、その後、西郷を最も信頼していた明治天皇に献上され、「朕は再び朕の西郷を得たぞ!」と叫んだと言われる。言志四録は、佐藤一斎から西郷隆盛へ、そして明治天皇へと受け継がれ、今もなお多くの人々の愛読書として引き継がれている。(恵那市観光協会岩村支部の説明より) |
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佐藤一斎翁生誕二百三十年を記念し、岩村町民をはじめ全国の六百余名の方々からの心ある浄財により之を建立する。
今日、我国の社会状況はあらゆる分野において歴史的大転換期にあり混沌と閉塞の中にある、全国民の一人一人がそれぞれの立場で分に応じ学び行動することが肝要とされる。そのためには、天理・道理を修得しそれを基として思索し行動する己が求められ、使命に生きることを強く自覚すべき時でもある。
「私欲を制し公欲を求め、恕と譲の心をもって生きなければならない。」一斎翁は現代の我々に人づくり心そだての必要を説いている。
時あたかも衆議院本会議において小泉純一郎総理大臣は一斎翁の「言志晩録」からの三学戒の訓えを引用して教育の重要性を表明され、また、「重職心得箇条」を内閣諸大臣に示し奮起を促された。
翁の志が今に生き続けている証であり、これが縁で首相に台座の揮毫を願い完成することができた。今後ここ岩村の地がこれを機に一斎学の学びの中心となり、その訓えを全国に発信し続ける場として翁の座像がその象徴となることを願いものである。
平成14年(2002)10月26日 佐藤一斎顕彰会 |
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