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藤堂高虎が、慶長13年(1608)に徳川家康の命により大阪方との決戦に備えて、元々あった城を修築したもの。藤堂高虎は、豊臣氏討伐戦に備えるため、濠を深くし、30メートルもの高石垣で囲み、五層の大天守を築いた。しかし、完成間近いときに暴風雨で倒壊してしまった。それ以後、武家諸法度によって諸大名の城普請が禁止されたので、この城は再び建てられることがなかった。
現在ある天守は、昭和10年に建てられたもので、三層三階の木造天守で、二層の小天守をともなった複合式天守である。上野城の偉大さを感じるのは、本の丸西側の高石垣である。井楼積み(せいろうつみ)という工法で積まれた高石垣は水面からの高さが30mにもおよぶ。 |
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黒沢明監督の映画「影武者」のロケ地になった。木々の間に垣間見る高石垣には圧倒される。
<石垣の種類>
〇加工の度合い
野面積(のづらづみ) |
自然のあるがままの石を用い、接合部(合端)をほとんど加工しないで積む。浜松城・小諸城天守台・伊勢亀山城等 |
打込接(うちこみはぎ) |
槌(つち)で角を打ち欠いて、石と石との接合部を多くして積む。大阪城をはじめとした、各地の城にみられる。 |
切込接(きりこみはぎ) |
タガネを使って石を綺麗に整形し、接合部の隙間をなくして積む。江戸城をはじめとした各地の城にみられる。 |
〇石材の積み上げ方
布積(ぬのづみ) |
石材を一段ずつ横に並べて据えながら積み上げ、布の横糸が通ったように積む |
乱積(らんづみ) |
石材を不規則に積み上げる |
〇変則的なもの
谷積(たにづみ) |
石材表面の対角線を縦にして、斜めに落とし込むように積む。落し積、矢筈積(やはずづみ)とも呼ぶ。松山城 |
亀甲積(きっこうづみ) |
六角形に整形した石材を積む。佐賀城。 |
〇その他
玉石積(たまいしづみ) |
河原石などの丸い石を積む。 |
牛蒡積(ごぼうづみ) |
長さが石垣の面(大面)の3倍ほどある細長い石を積む。小諸城 |
算木積(さんぎづみ) |
石垣の角部を強固にするために、長い石材の長辺と短辺を左右交互に振り分けて積む。 |
井楼積(せいろうづみ) |
石垣の隅は細長い石を交互に組み合わせる。 |
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