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工作船は、長さ約30m、幅約4.7m、総トン数約44トンです。
漁船のような外観をしているが、4基のエンジンを有し、船首部の水面下の形状はV型をしていて、約33ノット(時速60q程度)のスピードを出せる能力を持っていたと推定される。
甲板上の中央部に操舵室があり、その後ろに二連装機銃の格納区画があった。二連装機銃は、甲板上に敷かれたレールを使って出し入れしていたと思われる。
甲板下は、機関室、燃料タンクのほか、船尾側には小舟が収納されており、乗組員の居住空間はほとんどない。 |
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<船尾(小舟格納時の様子>
船尾外板は中央部で左右に2分割されており、エアーシリンダーによって観音開きに開閉する構造になっている。この船尾扉には、内部の水密性を確保するためと推察されるパッキンが設けられていた。
また、両舷扉上部には、開放状態を保つため人力で操作する支柱が設けられ、左舷扉は船内側に設置されたねじ込み式鋼管を人力で回すことによって、船外側の下端で楔形金物により右舷扉と併せてロックされる構造となっている。
船尾右奥には、自爆と見られる爆発によって開いた穴がある。 |
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工作船の前部の様子。 |
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工作船の機関室の様子。4基のエンジンを装備していた。 |
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工作船の後部の様子。 |
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二連装機銃は、工作船甲板上の2本のレールを使って格納区画から引き出して使用するようになっていたと思われる。引き揚げ時には、銃弾が装てんされた状態であった。 |
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引き揚げ品の一部。シャープのポケコン(ポケットコンピュータ)や水中スクーターなどが見つかっている。 |
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船尾は、船体内に収納されている小舟(右画像)が出入りするため、中央部で2分割され、左右に開閉できる構造となっている。
<ノットと海里>
ノットとは船舶や海流などの速度の単位をいう。
海里とは海面上の長さ、または航海上の距離の単位をいう。1海里は約1852mで、緯度1分の長さに相当する。陸上で使う1マイル約1609mとは違う。
1時間に1海里進む速度を1ノットという。従って、速力50ノットとは1時間に50海里進むことを表す。航続距離150海里とはメートルで表すと、150×1852=277.8(q)となる。 |