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出雲大社の表玄関口の駅舎。1990年廃駅。神社様式を取り入れた格調ある木造建築で当時のまま保存、公開している。明治45年(1912)6月1日に開業し、平成2年(1990)3月31日大社線の路線廃止により営業を閉じるまで、実に七十八星霜、明治・大正・昭和そして平成と一日も休むことなく走り続け地域とともに発展した。
そして、縁結びの神として知られる大国主命を祀る出雲大社の表玄関として親しまれ、お召し列車の送迎、急行列車(大社〜大阪・大社〜名古屋)急行出雲(大社〜東京)急行大山(大社〜京都)の直通運転をはじめ、戦後の最盛期には年間の団体臨時列車280本もの多きを数えた。
また、一日平均乗降人数4000人(昭和47年)発着貨物180トン(昭和36年)にものぼり、鉄道輸送の粋を極めたが、近時目まぐるしい社会構造の変化の陰に利用度の激減を敢えなくし、数々のあしあとと郷愁を残しながら惜しくも歴史を閉じた。 |
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宮殿風造りのこの旧駅舎は、大正13年(1924)に改築されたものである。駅長室には貴賓室を備え待合室を二等と三等に区別するなど、また天井の高さ、シャンデリヤ等のゆかしさに往事を偲ぶことができるが、一歩戸外の風に立つとき波打つ大屋根・反りの整飾美に度肝を抜かれる。かって出雲大社大祭礼の勅使参向の玄関駅としてその格式と風格をとどめ全国に数多い駅舎の中でも比類稀なる建造美を秘めている。
この旧駅舎にたたずむとき歴史を閉じた今もなぜか動的な観にうたれる。(駅の説明板より引用) |
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