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<精神文化を示す大規模な環状列石>
標高143mから145mの舌状丘陵上に立地し、北東側眼下に津軽平野を、南西側には単独峰の岩木山の全景を眺望できる。環状列石は、台地上を整地した後、円丘上に盛土し、その周辺部に77基の組石を配置して円環が形成されている。組石の石は、主に南北両河川から供給された輝石安山岩が用いられている。
岩木山と環状列石との軸線上にあたる台地南西端には、大型竪穴建物跡、土器埋没遺構、屋外炉、捨て場などが確認されている。
土器や石器、岩版や石剣なども出土し、中でも、環状列石及びその周辺から約250点出土した円盤状石製品は環状列石と関連するものと考えられている。環状列石を主体とするまつりや儀式の空間であると考えられる。 |
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<屋外炉>
環状列石の周辺では、直径約1mの石組みの炉が発見された。石組炉の周辺では、炉に伴う柱穴(柱の穴)などが発見されていないことから、屋根を伴わない屋外炉として機能していたものと考えられる。 |
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台地東部の斜面において捨て場が発見された。ここからは、土器、石器、石製品、土製品など様々な遺物が大量に出土している。
出土した土器の様相から、晩期始め頃(大洞B式期、約3,200年前)から中頃(大洞C1式期、約3,000年前)にかけて捨てられたものと考えられる。 |
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環状列石は、77基の組石(グループ)で構成され、長径(南西・北東)48.5m・短径39.1mの楕円形となっている。発掘調査の成果により、この環状列石を構築する前に、大規模な土木工事がされていたことが分かった。
工事は一度地面を削平した後、環状列石内部と南西側にかけて、盛土を施すものです。環状列石内部は地面の起伏とこの工事による盛土になり、土手状に盛り上がった形となっており、組石はこの土手の外側に配置されている。そのため、環状列石の中心から組石が見えにくい構造となっている、
環状列石は、約1,200個の石材が利用されている、これらの石材は、岩木山の噴火によりできた輝石安山岩を主体に、ほかの場所でとれる花崗岩や流紋岩が使われている。なお、組石の下や環状列石の内側からはお墓などの遺構は見つかっていない。 |