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芭蕉は、元禄2年3月27日(1689)採茶庵(さいとあん)から「おくの細道」の旅に出発した。正確には、仙台堀(仙台藩の蔵屋敷があったことから仙台堀と呼ばれ、現在の仙台堀川のこと)に浮かぶ船に乗り、隅田川をさかのぼって千住まで行った。「おくの細道」の出発は船旅だったのである。
採茶庵は、芭蕉の門人、杉山杉風(さんぷう)の別宅であった。芭蕉は「奥の細道」の旅に出る前に、それまで住んでいた隅田川と小名木川の合流地点の岸辺にあった芭蕉庵を手放し、門人、杉山杉風(さんぷう)の別宅に厄介になる。採荼庵に芭蕉を住まわせた杉風は、日本橋で幕府御用の魚問屋を営み、豊かな経済力で芭蕉の生活を支えていたのである。 |
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採茶庵の横にある仙台堀川。芭蕉はこの堀から旅立ったのである。 |
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