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二宮尊徳(二宮金次郎、1787〜1856)は、天明7年(1787)、二宮利右衛門の長男として相模国足柄上郡栢山村(神奈川県小田原市)に生まれる。二宮家は、本百姓だったが、洪水により、その田畑の大半を失い没落した。そのうえ、14歳の時に父親を、16歳の時は母親を亡くしている。兄弟は離散し、尊徳は伯父に養われることになった。薪を背負いながら本を読んでいる姿は、その時の様子である。
農政家として、「勤勉・倹約・積善」を説き、かつ実践し、疲弊していた605村を復興させている。尊徳の継承者たちは、「報徳運動」としてその教えを実践し、思想を広めていった。今も各地にある報徳運動はその流れにある。
財政破綻寸前の現在の状況を、尊徳はどうみているのだろうか。聞いてみたいものだ。墓は小田原市栢山の善栄寺、今市市の二宮神社にもある。
<積小為大>(せきしょういだい)
小さな努力の積み重ねが大事である。これがやがて大きな収穫や発展に結びつくという教え。小事をおろそかにする者に、大事が果たせるわけがない。これが尊徳の考え、行動の基礎となっている。 |
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