国際報道写真家として有名な岡村昭彦は、1829年東京に生まれ、東京医学専門学校 (現・東京医科大学)を中退する。その後、通信社の契約特派員として、べトナム戦争に従軍する。「南ヴェトナム戦争従軍記」(岩波新書)はベストセラーとなった。また、「LIFE」に南ヴェトナム前線での写真が掲載されている。
岡村昭彦の世界は、弱者の側から見た現実が写されており多くの人々の共感をかった。デモ隊を撮るときは、安全地帯(デモを規制する(機動隊など)の立場からではなく、デモ隊の隊列の中からカメラを向けている、と岡村昭彦本人の講演会で伺ったことがある。晩年は生命倫理やホスピスに取り組んでいた。1985年、敗血症のため死去。享年56歳だった。
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