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旧南信濃村の村営温泉。合併して現在は飯田市となるが、南信濃村という響きがとてもいいです。名前だけのことだが名前が無くなって惜しいような気がする。
広々とした大浴場とゆとりの露天風呂がいいですね。源泉43度の高濃度塩化物温泉と記されていた。ということは塩の温泉ということかな?こんな山間地でも塩(塩化物)が出るの?と素人は無知をさらけ出してしまう。科学的なことはどうあれ、体が温まり、心もゆったりすればいいのです。 |
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フロントとか休憩室などに檜の丸太が豪快に組んであるの、あれはいいですね。感心する。温泉は湯に入ることが目的だが、いきなり湯ではなく、回りの雰囲気に染まっていって湯に入ると湯の効果も倍増するような気になってしまう。そいうことからするとあの檜の丸太を使った設計意図が素晴らしい。それから、室内から眺める外の景色も心が和む。 |
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<霜月祭り>
霜月祭りは、両部神道の流れをくむ湯立祭りであり、その起源は鎌倉時代といわれている。元和4年(1618)百姓一揆で滅亡したという遠山土佐守一族の死霊を鎮める鎮魂の儀式が加えられて形づくられたものです。水の王が、六方を踏みながら釜の湯へ手を差し入れて、左、右、左と湯をはねとばすと、湯をあびた観衆は、御利益があると大喜びする。猿の舞は、和田にのみみられる舞です。天伯は祭りの最後に登場し、悪霊を剣で脅かしてくれる。12月に旧南信濃村の9つの神社で行われる。
<遠山の霜月祭>
遠山の霜月祭は、鶴岡八幡宮の荘園儀礼として、鎌倉時代に伝わったと考えられる湯立神楽の祭りである。太陽の力がおとろえ、そして再びよみがえる旧暦の霜月に、神々に聖なる湯をささげて、万物の命の再生を祈る。
旧南信濃村の9つの神社では、夕刻から夜半にかけて、神楽歌をうたいながら湯立てと舞をくり返し、その後、村の神々が面となって登場する。この像は「水の王」であり、「しずめ様」とよばれる。煮えたぎる湯を素手ではねかけて、人々の命を清めてくれるのである。(国の重要無形民俗文化財指定) |
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久しぶりに訪ねると足湯ができていた。まだできたてで誰もいなかった。
<天然療養泉 遠山郷温泉「かぐらの湯」>
初めてかぐらの湯に入った時、南アルプスの麓にある遠山郷に43℃の高濃度食塩泉が湧出していることに驚嘆した。入泉して湯を口にすれば、塩辛く、海水のような味がした。山麓にしてしょっぱい温泉というのが私の第一印象でした。
それでは、かぐらの湯の温泉分析表を眺めてみよう。泉質はナトリウムーカルシウム塩化物泉と記載されている。この塩化物泉は9つある療養泉のうちの1つです。療養泉とは、温泉のうちでも、温度、成分の量、質、組成から、医療的な治療効果が期待できるものとして区別される。
塩化物泉はクロールイオンを主成分とするもので、かぐらの湯の分析表の陽イオンの主成分がナトリウムで、次いでカルシウム、となり、これらが結合することによってナトリウムーカルシウム塩化物を構成している。かぐらの湯は、からだに優しい適度な濃度の食塩(2.0g/s)を含んでいるのが特徴です。次ぎに多いカルシウムイオンも0.6g/sと高く、かぐらの湯の特徴を色づけている。
食塩泉の特徴は、昔から「熱の湯」と呼ばれているように、からだの芯から温まる。温泉から出てもなかなか湯冷めしにくいのは、食塩が毛穴をふさぎ汗腺からの発汗を抑えるからです。このような温熱作用は、医学的に高血圧、糖尿病、高尿酸血症などの生活習慣病の療養にとっても適している。また、肩こり、腰痛、膝痛の療養にふさわしい温泉です。もちろん各種神経痛や関節リウマチにも適している。
さらにうれしい温泉作用がある。それは温泉の化学的作用といわれているものです。皮膚表面上で皮脂のカルボン酸が高濃度のナトリウムイオンやカルシウムイオンと反応して、カルボン酸ナトリウム、カルボン酸カルシウムが形成される。カルボン酸ナトリウムは界面活性剤で、いわゆる石鹸です。その働きはすみずみまでしみ込んで汚れをはがし乳化するので、肌がしっとりとする。また、カルボン酸カルシウムにはベビーパウダーのような作用があるため、湯上がり後にすべすべ感が残ります。これらは「美人の湯」としてふさわしい温泉効果です。
また、食塩泉は昔から傷を癒す温泉として知られている。つまり外傷、火傷、さらに手術創までも”この種の温泉に入るとみるみるうちに傷が治る”と言われている。
思いっきりかぐらの湯を楽しんだあとは、広い休憩所で30分程度横になるのがとっても気持ちが良い。かぐらの湯は、温泉良し、温泉施設良し、さらに暮らす人々良し、です。是非一度かぐらの湯に入ってみてはいかがでしょうか。
日本温泉物理気候学会認定温泉療法専門医 丸山哲弘(「かぐらの湯」パンフより引用) |