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筑波山神社は、筑波山の南中腹にあり、全国屈指の由緒ある神社。徳川家康が江戸城守護の霊山として祈願所を置く。代々将軍家の信任が厚く、堂々とした建築物が建っている。国の重要文化財に指定されている吉宗銘の太刀は、将軍家光の寄進による。祭神は筑波男ノ神(いざなぎ)、筑波女ノ神(いざなみ)で縁結び、夫婦円満の神として広く信仰を集めている。
本殿は男体山と女体山の山頂のほこらで古代の山岳信仰を今日に伝えている。春秋の御座替祭、8月のガマ祭でも知られており、神社の下には土産物店や旅館が並び、門前町が続いている。
筑波といえばなんと言っても「がまの油」だろう。次にその口上を記す。
<「がまの油」口上>
手前持ちいだしたるは、四六(しろく)のがまだ。四六、五六(ごろく)はどこでわかる。前足の指が四本(しほん)、あと足の指が六本(ろっぽん)、これを名付けて四六のがま。このがまの棲めるところは、これよりはるーか北にあたる、筑波山のふもとにて、おんばこというつゆ草を食らう。このがまのとれるのは、五月に八月に十月、これを名づて五八十(ごはつそう)は四六のがまだ、お立ちあい。このがまの油をとるには、四方に鏡を立て、下に金網をしき、そのなかにがまを追いこむ。がまは、おのれのすがたが鏡にうつるのをみておのれとおどろき、たらーり、たらりと油汗をながす。これを下の金網にてすきとり、柳の小枝をもって、三七二十一日(さんしちにじゅういちにち)のあいだ、とろーり、とろりと煮つめたるがこのがまの油だ。 |
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