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<葉室山淨住寺>
810年に開創された嵯峨天皇の勅願寺で、当時は「常住寺」と称した。「太平記」によると、捷疾鬼(しょうしっき)という鬼神に奪われた釈尊の一本の歯が中国から日本に渡り、嵯峨天皇により当寺の石窟に安置されたと伝えられる。開山は慈覚大師円仁(天台宗)である。
1261年、葉室定嗣により中興されて「淨住寺」と改められた。中興開山は興正菩薩叡尊(律宗)で、叡尊自叙伝の古写本である「感身覚正記」に当寺が律宗寺院であったことが記されている。
1567年に炎上するが、1687年、葉室頼孝により再興され、黄檗宗(禅宗)となって現在に至っている。再興開山は大慈普応禅師鉄牛道機(黄檗宗)である。釈迦牟尼佛坐像を本尊とし、諸堂宇が整って黄檗宗の有力寺院となった。
方丈は伊達綱村の幼少期の遺館であり、現存する寿塔、開山堂、祠堂、本堂兼禅堂は京都市指定有形文化財である。また、境内は自然が多く、京都市指定環境保全地区にも指定されている。
寺宝として、後水尾帝御宸翰、興正菩薩再建古伽藍図、開山鉄牛禅師語録、鑑真律師伝来飛行鉢のほか多数の幅物、巻軸、器物及び仏像を蔵する。 |
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