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601年に造営された斑鳩宮跡に行信僧都という高僧が、聖徳太子の遺徳を偲んで天平11年(739)に建てた伽藍を上宮王院(じょうぐうおういん)という。その中心となる建物がこの夢殿(国宝)です。
八角円堂の中央の厨子には、聖徳太子等身の秘仏救世観音像(奈良時代・国宝)を安置し、その周囲には聖観音菩薩像(平安時代・国重要文化財)、聖徳太子の孝養像(鎌倉時代)、乾漆の行信僧都像(奈良時代・国宝)、平安時代に夢殿の修理をした道詮律師の塑像(平安時代・国宝)なども安置している。
この夢殿は中門を改造した礼堂(らいどう:鎌倉時代)と廻廊に囲まれ、まさに観音の化身と伝える聖徳太子を供養するための殿堂としてふさわしい神秘的な雰囲気を漂わせている。
<救世観音像>
クスノキの一材から彫出された像で、像高が約179pあり、聖徳太子の等身像と伝えられる。慈悲に満ちた面長の顔立ちで、大きな宝冠をいただき、火?付の宝珠を両手で胸前に捧げ、二重反花の台座に立つ。その姿は太子を意識したとも考えられる。久しく秘仏として厨子の扉が閉ざされていたが、明治17年(1884)の法隆寺を訪れたフェノロサらは反対する僧侶たちを説き伏せて厨子を開扉した。現在では毎年2回、春と秋に特別開扉が行われる。(飛鳥時代・国宝) |
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