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<長誓寺本堂>
正面十二間、側面八間の単層入母屋造り。もと名古屋城三の丸にあった尾張藩の重臣渡辺半蔵の書院であったものを、寺が本堂として譲り受け、明治7年(1874)に移築したものである。
内部の一段高くなった上段の間は、天井を格天井とし、書院窓、武者隠しなどの武家屋敷の遺構を残している。
大棟から葺き下ろした屋根は錣(しころ)屋根で、途中で段をなしている。また端飾り瓦には渡辺家の家紋(三つ星に一文字)があり、「瓦師三州棚尾 杢兵衛作」の銘がある。
本堂として利用され、一部は改造されているが、江戸時代初期の建物で、華美を嫌い質素な落ち着きを見せている。なお正面の向背は、明治34年(1901)に付け加えられたものである。(愛知県指定文化財) |
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<シダレザクラ>
バラ科。落葉高木。根回り3.3m、胸高囲2.5m、高さ10m、枝張り東西8m、南北10m。樹齢200余年。
幹は中途から欠損し一部は腐食しているが、幹の上部と下部から枝が勢いよく伸びて繁茂し、樹勢は衰えていない。太い幹は横に広がり、細い枝は長く垂れ地面に着く程である。シダレザクラはエドヒガンと同種であり、枝が垂れる品種である。3月下旬から4月上旬にかけて葉に先立って花を開く。花は小さく萼(がく)の基部が膨れ、萼や花の柄に微毛がある。
なおエドヒガンのことを通称ヒガンザクラというが、別種のコヒガンザクラもヒガンザクラというので、エドヒガンという和名の方が良い。 |
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<カイズカイブキ>
ヒノキ科。針葉高木。胸高囲2m、高さ20m、枝張り東西南北ともに8m。樹齢300年と推定される。雌雄異株、本樹は雌株である。
カイズカイブキはイブキの園芸品種で、幹や枝はねじれ、褐色の樹皮には縦の裂け目がある。元来は海岸等に自生する樹だがその数は少なく、ほとんど栽培品である。一宮市内にも多く植えられ、そのうち本樹は最も雄大であり、寺の前庭の中心木となる。葉に二形があり、細い紐状の鱗片葉と、スギに似た針状葉で、後者の方が原始的な形態である。
4月に開花して、雌樹には直径9o前後の球果を生じ、熟すると紫黒色になる。 |
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