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大正6年(1917)、岡崎銀行本店として建てられた赤レンガと花崗岩の組み合わせによるルネッサンス風の建物です。戦後、商工会議所として使われていたが、現在は、岡崎信用金庫資料館として一般に開放されている。郷土館とともに、市内に残る大正時代の貴重な建物です。 |
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〇資料館の展示より
<両替商の活躍>
江戸時代には金貨、銀貨、銅(銭)貨が流通していた。それぞれの交換比率は、原則的には決まっていたものの、実際の取引では様々な要因から、常に変動していた。幕末になると幕府の財政難を反映して、金貨に対する銅(銭)貨の交換比率はどんどん下落した。
このような複雑な貨幣制度の中で、交換を正しく行うと同時に、偽造貨幣を鑑別する必要から、専門の「両替商」「銭屋」が登場した。両替商の業務は、初めは金貨、銀貨、銅(銭)貨の両替交換だったが、やがて大名や裕福な商人を相手に手形の発行、割引、為替業務、資金の貸付など、今日の銀行と同じような金融業を行うようになった。特に江戸や大阪の大規模な両替商の三井組、鴻池組などは、幕府発行の改鋳貨幣の交換業務をしたり、藩の藩札発行の業務を引き受けたり、融資業務を行い、金融や経済に大きな貢献をした。
<両替商の道具>
両替商の商売道具には、徹底した始末倹約の思想がうかがえる。重要な道具の一つである両替秤は丁銀や豆板銀を秤量(ひょうりょう)するのに用いられたが、19個の分銅や感度の正確さを調べる木槌が必ずついていて、秤量について細かい心遣いがなされていた。 |
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