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京都中村酒造は京都御所近くにあった造り酒屋で、開業当時からの建物が元治元年(1864)の禁門の変による戦火で焼かれ、その後に再建されたものがこの建物である。
狭い間口に比べて奥に長い建築は町屋と呼ばれる商店建築で、通り土間の片側が座敷など住まいの部分、他方が吹き抜けの作業場で、酒造り全工程の内、米の貯蔵、洗米、米蒸し、地下室での麹作りまでが行われた。
また、軒が低く、緩くカーブしている屋根は京都伝統の姿で、起り(むくり)屋根と呼ばれている。登録有形文化財。
旧所在地:京都市中京区御幸町二条
建築年 |
明治3年 |
解体年 |
昭和46年(1971) |
移築年 |
平成5年(1993) |
建築面積 |
47坪 |
構造 |
木造二階建 |
所有者 |
中村昭治 |
(博物館明治村(愛知県犬山市)にて撮影) |
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酒造りの工程は「一麹(こうじ)、二酛(もと)、三造り」と3段階に分かれる。
@.麹は蒸米に麹カビを生やしたものでデンプンを糖化する。
A.酛は糖をアルコール醗酵(はっこう)させる酵母を純粋に、多量に培養したものである。
B.醪(もろみ)は酛を土台に、米と麹と水を3回に分けて仕込み、醗酵を進めたものである。
酒造り工程の内、京都中井酒造の移築部分では@AB部の作業が行われていた。 |
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