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国の「重要伝統的建造物群保存地区」(重伝建)の選定を受けている笠島の集落は、本島の北東部にある小さな港町で、北面に天然の良港が開け、三方は丘陵に囲まれている。笠島は、またの名を城根と呼ばれるとおり、塩飽水軍の根拠地でもあり、集落の東にある東山には土塁、堀切、見張台跡などが残されている。 |
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集落内には、狭い道路が網の目のように通り、このうち集落の東寄りを南北に走る東小路と、これと直交して弓なりに通るマッチョ通りはやや道路幅が広くなっている。
この通りに面して、正面に千本格子の窓をあしらい、本瓦葺きに土塀を厚く塗った町屋形式の住宅がひしめき、それらが見事なまでの美しさを演出している。 |
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狭い道路沿いには農家風の住宅も見られ、また集落周辺の山際にはかつての繁栄をしのぶ多くの寺社が点在していた。
現在、江戸後期から戦前にかけて建てられた建物が100棟あまり残されているが、どの家も心憎いばかりの工夫の跡を随所に見受けることができる。 |
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集落の多くは、江戸後期から戦前に建てられ、切妻造、片入母屋造、または、入母屋造本瓦葺のツシ2階建構造で。上階を塗屋とし、虫籠窓(むしこまど:町屋の中2階に設けられた窓で、形はいろいろある)や格子窓を設け、下階は腰格子付き雨戸構えと出格子・窓格子を組み合わせた表構えを特徴とする「町屋形式」の建物が建ち並び、間に土塀を巡らした家が散在している。
また、壁に瓦を貼ったいわゆる「なまこ壁」の建物もあり、優れた景観美を創り出している。このほか、坂道に沿う建物は、切石の基礎を高く積んだ上に建っているのも笠島の特徴の一つです。(解説文参照) |