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<地獄谷の生い立ち>
倶多楽湖を中央火口とする倶多楽火山は、完新世(1万円前〜現在)に入ると、西麓で再び活動を始め、数千年にわたって水蒸気爆発などを繰り返し、地獄谷一帯の地形をつくった。この地下には高温のマグマが生み出す巨大な火山エネルギーがあると考えられており、現在も活発に噴気や温泉を噴き出している。
<地獄谷周辺の植物>
地獄谷一帯は標高わずか210m〜260mほどにすぎないが、イシツツジ、ガンコウラン、シラタマノキなどの高山植物が見られる。これは噴気中の硫気(硫化)ガスや、強い酸性で乾燥しやすい火山灰土などの環境条件が、高山の厳しい気候と同様に、ほかの植物の生育を妨げているためです。
<登別原始林>
登別温泉付近の森林は、大正13年(1924)に「登別原始林」として国の天然記念物に指定された。当時は北海道南部の植物相を代表するミズナラ、ハリギリなどの巨木を主とする原始林だったが、第2次世界大戦末期の伐採や洞爺丸台風などでかなり変化してしまった。今も点在するミズナラの巨木に往時を偲ぶことができる。
<支笏洞爺国立公園の誕生>
支笏洞爺国立公園は、昭和24年(1949)5月16日に誕生した。公園区域は99,473ヘクタール、支笏湖、洞爺湖の二大カルデラ湖に、羊蹄山、有珠山、樽前山など様々な形式の火山や火山地形を見ることができる。また多種多様な温泉や硫気の吹き出す地獄現象などの火山活動が多く見られる。特に有珠山は約30年間隔で噴火を繰り返し、火山特有の景観形成と温泉という恵みを与えている。
代表する植生は針葉樹と広葉樹の混交する森林植生で、原始的森林景観を形成している。動物も森林環境に適応する種類が多く見られ、ヒグマ、キタキツネ、エゾリス、クマゲラ、コノハズクなどを見ることができる。支笏湖は北限の不凍湖としても有名です。 |
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<三大史蹟 薬師如来>
文久元年(1861)、火薬の原料として地獄谷から硫黄を採掘していた南部藩の家臣が、お堂の下から湧いている温泉で目を洗ったところ、長年患っていた眼病が治ったことから、そのお礼に寄進した石碑が安置されており、今では目の湯の名前で親しまれている。
<三大史蹟 題目石>
明治4年(1871)、伊達市妙栄寺の開山である、日進上人が地獄谷を訪れた時に、墨で「南無妙法蓮華経」と書いた天然石。長い間雨や風にさらされて、今では判読することができないが、昔は水をかけると黒々と字が浮かび、はっきりと文字を読み取ることができ地元の人達は手を合わせて拝んだそうです。 |
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地獄台は、直径450mの爆裂火口跡で無数の噴気孔からは今なお盛んに熱湯や蒸気などが噴き出している。
この熱湯は最高98度と非常に高温で、また量も豊富なため地獄谷は登別温泉の最も大きな泉源となっている。登別温泉では、場所によって色々な泉質の温泉が湧き出しており全部で11種類にもおよぶといわれている。 |