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釧路湿原国立公園は、わが国最大のといわれる釧路湿原を中心にその周囲の丘陵と湖沼を含み、釧路市・標茶町・釧路町・鶴居町にまたがる28,788haの面積を有している。
ハンノキの木立を点在させたヨシの草原と蛇行する河川などがおりなす広大な水平景観、その中に見られる動植物のさまざまな営みと原自然の保存度の高さは、わが国では他に類例がない特異性をもっている。
湿原の主要部分は、ラムサール条約により水鳥の生息地として国際的に重要な湿地の指定、登録を受け、国際的にも高く評価されている。
このかけがえのない自然を私たちの大切な財産として将来の世代に引き継ぐとともに、その特性を生かした利用を図るために、昭和62年(1987)7月31日わが国28番目の国立公園に指定された。 |
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<湿原展望遊歩道>(北斗展望台園地)
この遊歩道は一周約2.5qあり、だれでも軽装で気軽に釧路湿原を展望・観察できるように大部分が木道になっている。いざない広場からサテライト展望台までの時計回り約1qは、車椅子でも行くことができる。
遊歩道途中の各広場には、釧路湿原に関する様々な解説があり、一周することによって湿原の特徴を理解できるようになっている。あおさぎ広場・サテライト展望台・タンチョウ広場からは、雄大な釧路湿原の四季折々の変化をみることができる。 |
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<ヤチボウズ>
ヤチボウズ(谷地坊主)は湿地を好むスゲ類が作り出した根の固まりで、その形が坊主頭のような形をしていることから付けられた名です。このような形になるのは、枯れたスゲの上に新しいスゲが育つためです。スゲは秋には枯れてしまうが、年間を通して低温な気候であるため、スゲの葉や根が分解されず、その上に新たなスゲ類が育ち、枯れるという作用を繰り返しながら徐々に高くなっていく。
さらに土壌が凍結して隆起する寒冷地特有の凍上現象によって、スゲの根を押し上げるため坊主頭のような形になっていくといわれている。
そして、何十年もかけて春先の雪解け水や雨水が湿原に流れ込んで根元周辺の土を土を流失させるため、根元は細くなっていき、人の頭のような形になる。ヤチボウズの中心部分は虫のすみかになっている。アリ、クモ、ムカデ、甲虫類も住んでおり、時にはサンショウウオがもぐり込んで越冬したりすることもある。 |