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明治20年(1887)に磐梯山北側の小磐梯山が小規模な爆発を起こした。それによって引き起こされた土砂が川をせき止め、多くの湖沼が出来た。五色沼の誕生である。五色沼は、火山性の水質の影響や、植物・藻などにより、緑、赤、青などの様々な色を見せてくれる。
五色沼自然探索路「毘沙門沼−赤沼−みどろ沼−竜沼−弁天沼−るり沼−青沼−柳沼」に沿って歩く。
<毘沙門沼のあらまし>
この沼の水は無色透明だが、湖底から酸性の鉱泉が湧きだしているため硫酸イオンや塩素イオンを多量に含んでおり、硫酸カルシウムの乳白色をしたり、沈殿物が水中に浮遊したり植物に付着したりしているため、晴天には太陽の光を受けて青白色の美しい色が見られる。 |
標高 |
780m |
周囲 |
約4q |
深さ |
13m |
水温 |
15.5℃ |
透明度 |
6.4m |
水の色 |
コバルトブルー |
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五色沼自然探索路の東端に位置し、五色沼湖沼群最大の沼で、面積は約100,000uある。エメラルドグリーンに見えるときもあるとのことだったが、訪れたときはやや曇天であったこともあり、全体的淡い色であった。毘沙門沼から流れ出た水は猪苗代湖へ流れていく。 |
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毘沙門沼の正面に見える磐梯山。水面に雄大な磐梯山の火口が望め、逆さ磐梯山が映る。 |
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五色沼自然探索路に沿って毘沙門沼を進む。大きな部分の沼から小さな細長く続く部分へと進んで行く。紅葉真っ盛りの木々の間からコバルトブリーの毘沙門沼が見え隠れする。 |
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<五色沼自然探索路> |
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<五色沼の水の色>
五色沼湖沼群は、美しい青色を基調にしてさらに幾つかの色が混ざり合い、それぞれに異なった微妙な色合いを見せてくれている。
五色沼の水には、アロフェンと呼ばれる鉱物質(アルミニウムの含水ケイ酸塩)の微粒子が大量に含まれており、これらが水中に入った太陽光を反射することで、あの美しい青色が見られる。また、沼の底や水草などに沈殿付着した酸化鉄により、赤褐色に見える部分もある。
このような五色沼湖沼群の神秘的な色合いは、様々な鉱物質を含んだ性質の異なる水系の水が混ざり合うことによって作り出されている。
<裏磐梯の噴火>(磐梯山噴火の状況)
磐梯山の噴火は、数万年前から幾度となく繰り返されてきた。明治21年(1888)の噴火は、溶岩がほとんど流れ出さない水蒸気爆発で、大規模な山体崩壊を伴うものだった。地下のマグマによって地下水が熱せられて生じた高圧の水蒸気が、小磐梯と呼ばれた峠を吹き飛ばし、同時に北側の山腹を大きく崩壊させたのがこのときの噴火といわれている。このような火山活動は、長く活動を休止している火山に起こることが多いそうです。
火口原にある銅沼から見た火口壁は、溶岩や火山砕推屑物の堆積層が重なり、磐梯山が形造られた様子がよく観察できる。今でも火口壁の一部からは噴気が立ち上り、急峻な壁面は年々崩壊が進み、少しづつ形を変えている。 |