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平安京の中御門通に当たる通りで、サワラを扱う材木店があったことから椹木(さわらぎ)町通と名付けられた。二条城北小学校前から京都御苑に向かって東に歩く。 |
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智恵光院通を過ぎると右手(南側)に佐々木酒造の建物が続く。さほど広くない通りは、人通りもあまりなく静かである。 |
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黒門通を過ぎ、猪熊通の角に鬼瓦の見本市かと錯覚しそうな光景にお目にかかる。堤瓦店である。軒下ばかりでなく2階にも飾ってある。店の外壁に大黒町の由来が掲げられている。
<大黒町の由来>
永い間鍵屋町と呼ばれていたが、明治五年蛭子町があるのだから縁起をかついで大黒町と命名した。平安京の頃、このあたりに外記庁があった。三代実録によるとこの役所は五間三面にして○(○は身と舎を合わせた文字が表記)には大臣以下の座を設く。庇あり、小舎あり花木多しと書かれていて大体の構造をしのぶことが出来る。役所の業務については平安通誌に外記庁。外記の局曹にて其職務を行う所なり。中世以来大臣職を怠り政務のことは、所謂官務家の専業の如くなりしより、経理の務は外記職の掌る如く勢となれり故に外記庁のことは当時最も重要な職務にして其関係最も重し。外記庁は外記曹司庁といい大政官候庁といい外記候庁、外記局ともいって、この名称は色々であった。 |
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鬼瓦もそれぞれ個性的で興味深いものであった。瓦店を後に東へ進む。やがて堀川にさしかかる。 |
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虫籠窓や出格子などの京町家をゆっくり見ながら歩く。町家の屋根を修理している現場に出くわす。「きぬごし」と表記された豆腐屋に買いに来たおばさん。生活感覚を感じる光景。 |
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やがて烏丸通が見えてくる。京都御苑で行き止まりになるので、椹木町通の散策は終わりとなった。振り返ってサワラを扱う材木店はあったのかな?とふと思った。それは昔のことである。今はない。 |