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長刀鉾 祇園祭   京都市
長刀鉾
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 毎年、「くじ取らず」として、必ず山鉾巡行の先頭を行く。現在、生稚児が乗る唯一の鉾であり、「しめ縄切り」で巡行が始まる。鉾頭にかざした宗近作の長刀(現在は複製)は疾病邪悪を払いながら進み、刀先は八坂神社と御所の方には向かない。
 鉾先きに大長刀(おおなぎなた)をつけているのでこの名で呼ばれる。長刀は疫病邪悪をはらうといわれ、三条小鍛冶宗近作(さんじょうこかじむねちか)の大長刀を飾ったことにはじまるが、現在は鉾頭(ほこがしら)は軽い木製に銀箔を張ったものにかえている。この鉾は古来「くじとらず」といい毎年必ず巡行の先頭にたち、生稚児(いきちご)ののるのも今ではこの鉾だけである。
 真木のなかほどの「天王座」には和泉小次郎親衡(いずみこじろうちかひら)の衣裳着の人形を祀っている。屋根裏の金地著彩群鳥図(きんじちゃくさいぐんちょうず)は松村景文(まつむらけいぶん)(1778〜1843)筆、破風(はふ)の厭舞(えんぶ)と刀鍛冶宗近(かたなかじむねちか)が長刀を造る姿の木彫胡粉彩色(もくちょうこふんさいしき)彫刻は片岡友輔の作である。
 前掛にはペルシャ花文緞通(だんつう)、ペルシャ絹緞通(古)、胴掛には中国玉取獅子(たまとりじし)文緞通、卍花文(まんじかもん)緞通、梅枝文緞通、トルコ花文緞通など秀れた18世紀頃の緞通類が用いられている。見送は中国明時代の雲龍図綴錦(うんりゅうずつづれにしき)である。
長刀鉾 長刀鉾
 長刀鉾(なぎなたほこ)所在地:四条通烏丸東入ル長刀鉾町 



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