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シュノンソー城(内部) ブロワ
シュノンソー城、カトリーヌ・ド・メディシスの居室
カトリーヌ・ド・メディシスの居室
 カトリーヌ・ド・メディシスの居室は、彩色された金泥が塗られた、木製の恪天井で覆われている。天井の格子内に様々なイニシャルが見られる。メディチ家の紋章と、中央にカトリーヌの”C”とアンリ2世の”H”が組み合わさったイニシャルが表されている部分がある。
 その他の天井部は、縁の書斎に合わせ、植物を模した彫刻で装飾されている。この居室には彫刻家具が揃い、16世紀の貴重なフランドルタペストリーがかかっている。タペストリーには聖書の一場面である、サムソンの生涯が描かれている。この一連のタペストリーの特徴は、縁に諺を象徴する動物が織り込まれていることです。「器用は策略に優る」の諺や、ザリガニと牡蠣が縁に織られているのが見える。
 この部屋の中央にはルネッサンス期特有の天蓋付きベッドが置かれている。ベッドの柱と横羽目板には彫刻が施され、古代のメダルから着想を得た人物の横顔の浮き彫りも見られる。
 ベッドの右側には、木版に描かれたコレッジョの「愛の教え」がかかっている。この題材がカンバス地に描かれている作品は、現在ロンドンのナショナルギャラリーに納められている。
 暖炉と赤レンガの床はルネッサンス期のものです。
シュノンソー城、ディアーヌ・ド・ポワティエの部屋 シュノンソー城、セザール・ド・ヴァンドームの居室
ディアーヌ・ド・ポワティエの部屋
 1559年、アンリ2世が宮廷のスコットランド衛兵隊長ガブリエル・モンゴメリと行った謎めいた騎乗槍試合で命を落とした後、王妃カトリーヌ・ド・メディシスは未亡人となった。彼女はディアーヌからシュノンソー城を取り戻し、その代わりにショーモン・シュール・ロワール城を与えた。
 フォンテーヌブロー派のフランス人彫刻家、ジョン・グージョン作の暖炉及び恪天井に、アンリ2世とカトリーヌ・ド・メディシスの頭文字、HとCが組み合わされ、ディアーヌ・ド・ポワティエのDを描いているように見える。
 この部分はマダム・ベルーズの出資により修復された。天蓋ベッド、コルドバ革で作られたアンリ2世の肘付き椅子、ベッドの脇の見事な寄木細工のテーブルはルネッサンス様式です。19世紀の美しいブロンズ像「アネット城のディアーヌ」は王の寵愛を受けた女性を表している。また、暖炉の上には、ソヴァージュによるカトリーヌ・ド・メディシスの肖像画が見られる。
セザール・ド・ヴァンドームの居室> 
 ここは王アンリ4世とガブリエル・デストレの息子、ルイ14世の叔父、そして1624年にシュノンソー城の城主となったヴァンドーム公セザールの思い出が残されている部屋です。
 部屋には、梁の見える美しい天井に蛇腹を支える大砲が飾られている、ルネッサンス期の暖炉は、19世紀に金色に彩色され、トマ・ボイエの紋章が描かれている等々が展示されている。
 ブリュッセルのタペストリーの特徴である華麗な縁飾りは、豊穣の角から溢れ出る果物や花をモチーフとしている。
 この部屋の天蓋ベッドと家具はルネッサンス期のものです。
シュノンソー城、ガブリエル・デストレの居室 シュノンソー城、五人の王妃の居室
ガブリエル・デストレの居室> 
 ここは王アンリ4世の愛妾でり、後に王の摘出子となったセザール・ド・ヴァンドームの母であるガブリエル・デストレの部屋です。
 梁の見える天井、床、家具はルネッサンス期のものです。天蓋ベッドのそばにかけられた、16世紀のフランドル製タペストリーには、「愛のアレゴリー」の題名が付けられている。それ以外の三方の壁には、「ルカの月暦図」と呼ばれる珍しいタペストリーがかかっている。
五人の王妃の居室
 この部屋は、カトリーヌ・ド・メディシスの二人の娘と三人の義理の娘を記念してこのように名付けられた。
 二人の娘は王妃マルゴ(アンリ4世の妃)とエリザベート・ド・フランス(スペイン王フェリペ2世の妃)、三人の義理の娘はメアリー・スチュアート(フランソワ2世の妃)、エリザベート・ドートリッシュ(シャルル9世の妃、ルイーズ・ド・ロレーヌ(アンリ3世の妃)です。
 ルイーズ・ド・ロレーヌの部屋から移動された16世紀の恪天井には、5人の王妃の紋章が描かれている。暖炉はルネッサンス様式です。壁には、トロイの包囲、ヘレナの略奪、コロセウムでの競技、ダビデ王の載冠を描いた一連のフランドルタペストリーがかかっている。
シュノンソー城、ルイ14世のサロン シュノンソー城、護衛兵の間
ルイ14世のサロン> 
 ルイ14世は、1650年7月14日のシュノンソー訪問を記念し、後にリゴーによる肖像画、オービュッソン織りのタペストリーに覆われた家具、そして高名な家具師ブールの小テーブルを、叔父のヴァンドーム公に贈った。肖像画の見事な額縁はルポートル作であり、大きな4つの木片のみで組まれている。
 ルネッサンス様式の暖炉の上に見られる、サラマンダーと白鼬の紋章はフランソワ1世と王妃クロード・ド・フランスの滞在を表している。
護衛兵の間
 この部屋には武装した宮廷の護衛が控えていた。16世紀の暖炉がトマ・ボイエの紋章に飾られている。ルネッサンス期のオーク材の扉の上には、守護聖人(聖カトリーヌと聖トマ)の像が置かれ、その下にはトマ・ボイエとカトリーヌ・ブリノネの次の金言が刻まれている。”シュノンソーが完成したならば、私の名は歴史に残る”
 壁には、城での生活、結婚の申し込みや狩の場面が織られている、16世紀に作製されたフランドルの一連のタペストリーがかかっている。
シュノンソー城、礼拝堂 シュノンソー城、礼拝堂
礼拝堂
 ステンドグラスはマックス・アングランの1954年の作品であり、もとのステンドグラスは1944年の爆撃によって破壊された。
シュノンソー城、厨房 シュノンソー城、厨房
シュノンソー城、厨房 シュノンソー城、厨房
厨房
 シュノンソー城の厨房は、シェール川の川床に建てられた端の二つの橋脚が形成する大きな土台の上に位置する。
 配膳室は、二つの尖塔アーチで構成されている、天井が低い部屋です。16世紀の暖炉は、城内で最も大きく、その横にあるのはパン焼釜です。
 配膳室は次の場所に通じている。
・食堂は城の従業員、そして一時期はルイーズ・ドロレーヌ付きの侍従が利用した。
・肉の貯蔵室には現在も野禽の肉を吊す鉤(かぎ)や、肉を切り分けるまな板が置かれている。
・食料戸棚には食料が保存されていた。
・本来の厨房に至る橋、橋脚から橋脚へと移動する際に、食料補給のための船着き場を見ることができる。
 第一次世界大戦中に城が病院に改装された際、このルネッサンス様式の厨房に近代的な設備が取り付けられた。
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